書斎に取り付けて6年になるエアコンが,ここ数年かなり匂うようになってしまいました。在宅勤務で毎日のように長時間過ごすため耐えきれず,健康にも良くないだろう,ということで自分で本格的にエアコン掃除をしてみました。
ただ,これまで試したエアコン洗浄スプレーは効果がなかったし,本格的なエアコン掃除の方法を調べると,高圧水洗浄が必要だったり汚水の養生も必要など大掛かりかつ面倒,またエアコン業者誘導のアフィリエイト記事ばかりで役に立ちませんでした。
そこで今回,自力で考えてエアコン掃除に踏み切ったら,思いの他効果があったので,その方法について記事にしてみました。
エアコンが匂う場所:フィルター,フィン,シロッコファン
エアコンのどこが匂ってるのかというと,「フィルター」「フィン」と「シロッコファン」と言われています。
その中で,「フィルター」と「フィン」は簡単に掃除できます。
まず,「フィルター」はエアコンの蓋を開けて取り外して洗うだけです。
また,「フィン」はエアコン洗浄スプレーをかけて放置するだけで,養生なしで勝手に室外の汚水が排出されます。(ちなみに,エアコンスプレーは「フィン掃除のみ」にしか使えません。)
簡単に掃除がでできる「フィルター」や「フィン」ですが,残念なお知らせです。
実際「フィルター」は汚れている場合が多いですが,「フィルター」だけキレイにしても臭いの問題は解決しないことが殆どです。
また「フィン」についてはそもそも汚れること自体が少ないです。
つまり「エアコン」の臭いの原因は,「フィルター」や「フィン」であることは少ないです。
ではどこが臭いの原因かというと「シロッコファン」です。「シロッコファン」とは,エアコンの吹き出し口周辺にある送風ファンのことです。
ファンの構造上,隙間にホコリがたまりやすく,エアコンの一番奥まったところにあることから湿気がこもりやすく,ホコリにカビが繁殖しやすいのです。
少し考えてみれば,「シロッコファン」はいかにもカビが繁殖しそうな場所ですよね。。。
エアコンの臭いをとるのに汚れを取り切る必要はない件
最近はやりの業者によるエアコン掃除では,正にこの「シロッコファン」を含めたエアコン内部を掃除してくれるのが売りなのです。エアコン廻りの汚水の養生をしっかりして,汚水排水用のバケツを用意し,高圧洗浄で汚れを落とします。
また「フィルター」「フィン」以上の本格的なエアコン掃除についてググったり,Youtubeで調べると,エアコン業者と同様の大掛かりな掃除を紹介していたりします。そして,掃除後に「こんなに汚れが取れました」とバケツにたまった大量の汚水をアピール。。
しかしここで疑問が浮かびます。仮に完全に汚れを落としても,使い始めればその時点で汚れは付きます。なのでせっかく業者に頼むなら汚れは取り切って欲しいですが,そもそもエアコンを匂わなくすることが目的なら,完全でなくても汚れの大部分がとれれば問題ないです。
むしろ今回初めて自分でとても簡単な方法で「ファン」の掃除をしてみて,それが分かりました。業者が高圧洗浄による『湿式』なら今回のやり方は『乾式』でしょうか。
臭いの根源『エアコン内部のシロッコファン』の汚れを簡単に取る方法
準備
必要な道具は,①除菌ウェットシートと,②シロッコファンのフィンの隙間に入るような串上のモノ,だけです。もしあればエアダスターもあると良いです。
また,カビやカビを含んだホコリが大量にでるので,下に新聞紙などを広めに引いておきます。
あと,部屋の換気はしておきましょう。準備はこれだけです。
ルーバー(上下/左右)を取る
ファンは何もしなくても外から見えて掃除もなんとかできますが,ルーバー(上下/左右)を外すことで作業効率が格段に向上します。
やり方さえ分かれば,ルーバーの取り外し/取り付けは極めて簡単です。
まず外側にある上下に動くルーバーから取り外します。
たいていの場合,ペラペラのルーバーがたわまないように,真ん中で固定されていますので,まずこれを外します。
するとルーバーが簡単にたわむようになるので,左右の固定穴からルーバーを取り外します。*エアコンによって固定方法異なるので,ちゃんと機構を調べてから作業しましょう。
次の左右のルーバーを取り外します。
今回の東芝のエアコンは、本体側の穴に,プラスチックの羽根つきルーバー(黒)のヘッド押し込まれているだけだったので,単純に根本を引っ張って取り外しました。
*エアコンによって固定方法異なるので,ちゃんと機構を調べてから作業しましょう。
ここまで作業時間5分くらいです。
シロッコファンを掃除する
次のファンの掃除を開始します。
準備した細長い串状のもの(今回は捨てる予定の木製耳かき)に,除菌用ウェットティッシュを適量巻き付けます。適量というのは,シロッコファンの隙間の大きさに合わせて調整すべきだからです。
綿棒なども良いと思いますが,汚れは結構しつこくこびりついているので,綿棒だと当たりがソフト過ぎるのと,綿棒の種類によっては強度的に折れてしまわないかが心配です。
ではこちらのシロッコファンの隙間にびっしりとついたカビの繁殖したホコリ(黒いカス)を取っていきます。
シロッコファンを少しずつ回転させながら,隙間1つ1つにウェットティッシュつきの棒を差し込んでいきます。
シロッコファンの構造上,左右方向に10cm間隔くらいで仕切られていて,これが著しく作業効率を悪くさせているのですが,丹念に粘り強く掃除していきます。
およそ30分くらいで清掃作業が終了しました。
こちらが掃除後のシロッコファンの様子です。いかがでしょうか?完全ではないですが,かなりキレイになったと思います!
掃除後は汚れを掻き出した状態なので,ゴミが落ちきらずにファンや本体について残っています。そのため,エアダスターで吹き飛ばして(養生シートに)落とします。
またカビ付きのホコリが本体についているので,除菌ウェットティッシュでキレイに拭きます。
こちらが作業後の養生シートとウィットティッシュです。
ウェットティッシュはカビで真っ黒。。養生シートの上には黒いカビのついたゴミ(黒いカス)がいっぱいです。。。
一応ダメ押しで,部屋を汚さないよう,養生シートを敷いたまま,エアコンを稼働してゴミを吹き飛ばして(あまり出ませんでしたが)作業は終了です。
あとは,ゴミ後や汚れごと養生シートを丸めてゴミ箱に捨てれば,後始末まで完了です。
想像以上の消臭効果
今回の,エアコン掃除の効果で臭いはとれたのでしょうか?
完全には落とし切れていなかったので,効果は半信半疑でしたが,2週間経った現在,あれだけ臭かったエアコンがほぼ無臭になりました。
フィルターは洗って、フィンも一応洗浄スプレーで洗っても効果なく,一番洗いにくい最後の砦のシロッコファンを掃除してあれだけたくさんゴミがでたので当然といえば当然なのでしょうが,想像以上の消臭効果となりました!
まとめ
今回,書斎のエアコンの臭さに耐えきれず,調べても大掛かりにな掃除方法しかなかったので,自力でエアコン掃除に踏み切ったら,思いの他効果があったので記事にしてみました。エアコン掃除業者に依頼するのに抵抗のある方は,まずはこちらの方法を試してはいかがでしょうか?