江のブログ

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最近の節約術・資産形成術に感じる違和感とおすすめしない理由

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最近書店に行くと巷で流行っているのが節約術や資産形成のハウツーを紹介する本です。こういった本を立ち読みしてみると,クレジットカードの選びから徹底的な節約術,ポイ活,投資信託まで実に幅広いです。一方,その中でも「アレっ?」と思うようなものや「精神論では?」と疑いたくなるようなものもあったります。

今回は,最近の行きすぎな節約術に感じる違和感と,おすすめできない理由について書いてみたいと思います。

 

良い節約と悪い節約

はじめに断っておくと,自分は全ての節約術を否定している訳ではありません。

もちろん一時的な努力だけで長期間リターンが得られるもの,副業の中でも本業に役立つスキルが身につくものはやるべきだと思いますし,自分もやっています。例えば次のようなものです。

■おすすめ

高還元率のクレジットカードの選択・利用,金利の高いネット銀行の定期預金利用,積み立てNISA,比較サイトで同じ商品を一番安く買う,副業ブログ

 

一方,おすすめしない節約術・資産形成術は次のようなものです。

■イケてない

マイホームをあきらめる,車は持たない,旅行はしない,子供は持たない(お金のための選択の場合),ポイ活する,美味しものは我慢して買わない・食べない,副業(せどり,配達員)

 

 これらがイケてない理由は,節約術については『お金を使うことで得られるメリットをはじめから諦めている/捨てている』ということ。副業などの資産形成術については,小銭稼ぎのために『スキルの身につかないことに時間を浪費し,リターンも少ない』からということです。

次にこのような節約・資産形成術をおすすめ「しない」具体的な理由についてお話します。

 

過度な節約術をおすすめしない理由

①節約はじり貧・成長のない生き方

1度しかない人生,次の2つの生き方どちらを選びますか?

 

①好きなもの・欲しいものを手に入れて,それでプライベートを充実,仕事の生産性を向上させる。その結果,仕事の評価と収入を伸ばして,さらに欲しいものにお金を使う生活

 

②好きなもの・欲しいものを我慢し,何のスキルも身につかないポイ活や節約術の実行に時間を浪費,そのため自己投資も不十分で仕事の評価はイマイチで収入も少ない。その結果,仕事の評価も収入も上がらず欲しいものを買えないまま,「高価なものなんて要らない!」と自己暗示する生活

 

 殆どの人が①を選ぶのではないでしょうか?だって明らかに①は生活が充実してそうだし,投資→成長→リターンの好循環が回っているからです。

ポイントは,必要なことにお金を消費することで,精神的に幸福感を得たりストレスを減らし,さらに自分に投資をして仕事の生産性を向上させること。そして,これにより仕事の評価を高めて収入をさらに増やしていくこと。そしてこれらによる正の循環(好循環)です。

こういう人は,プライベートも充実していて,仕事もうまくいっているので,人生に前向きであることが多いです。

 

 一方,②の生き方は真逆です。欲しいものを我慢する。「高価なものなんていらない!」と自己暗示することで欲求を抑えたとしても,幸福感や心の高揚は得られません。また自己投資も渋ってやらないので成長できません。これらのため,仕事の評価は低いまま,収入は上がりません。まさに負のスパイラルです。

こういう人は,日ごろから我慢を重ね仕事もうまくいかないので,自分以外のもの,特に仕事に対する不満や怒りが絶えません

どちらが良いかは・・・明らかだと思います。

②消費することで得られるメリットや好循環をハナから諦めている

 一軒家はいりません,車は持ちません,旅行はしません,高価なものは無駄です,お金を貯めるのが正義です,という人がいます。

しかし資本主義経済では,全般的に世の中のモノ・コトの「値段」は,これらが持つ「価値」により決まっていて,高いものにはそれなりの価値がある,というの否定できない事実です。

一軒家であれば,好きな土地に,思い通りの間取りで,お隣近所を気にしないで暮らせるメリットは,他の居住形態では得られません。お金の面でも今では住宅ローンは金利以上に控除されるので(1%),10年で普通に数100万円はなにもせず利益を出せます。(逆ザヤと問題になってますが・・・)

家だけでなく『車・旅行・美味しい物に価値がある』というのは万国共通の事実です。

過剰な節約により,万国共通で認める価値あるモノ・コトを最初から諦める,というのは非常にもったいない生き方です。

③今を大切にしてない生き方である(マインドフルネスに反する)

 節約している人は「今は耐えて,将来のためにお金を貯める!」と頑張っているようです。

それでは「自分の本能の欲しいものを我慢して,一体いつの自分のために生きているのでしょうか?」。

 

今から2000年前,古代ローマのユリウス・クラウディウス朝時代に活躍した哲学者セネカは言いました。

 

生きることにとっての最大の障害は,明日という時に依存し,今日という時を無にする期待である。

 

 実に2千年も前から,「今より未来の幸福ばかり追い求める」ことに賢者は警鐘を鳴らしているのです。

また昨今では現代社会を生きる上でマインドフルネスという考え方が重視されています。人間の不安というのは将来に対してあれこれ想像することによるものが大半です。マインドフルネスは「たった今」に集中するという考え方で,幸福感や心の安定を得るために近年注目されている考え方です。

 

giron.hateblo.jp

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 両者に共通するのは『今を大切にする』ということです。

 今を最大限大切に,幸せに,充実して生きることで,その後に連続的につながる未来,さらにその後に続く次の未来は自然と幸せ,かつ充実したものとなります。

 逆に,今を蔑ろにして未来(将来)ばかり見ていれば(節約,我慢,スキルの身につかない副業),いつまで経っても幸せはやって来ないので不幸になります。それは2000年前のセネカの言葉にある通りです。

④日本の競争力を下げる

極端な節約術や,小遣い稼ぎの資産形成に励む人達は,日本の産業の競争力を下げます。

 こういった人たちの特徴として,「どうせ日本は期待できないから」というような言説が多いように思います。しかし実際には,その人たち自身が日本の競争力を下げています。

 

まず極端な節約熱によりお金を使わなくなる方向に行くので,必然的にデフレになります。

一軒家はいりません,車は持ちません,旅行はしません,となると,日本経済を支える住宅,車,旅行産業のいずも打撃を受けます。本人たちだけやっているなら被害は少ないですが,こういった考え方を流布されると,影響されやすい人からお金を使わなくなっていきます。

「ポイ活」や「せどり」などの副業もそうです。何のスキルも身につかなければ社会の生産性や効率化など何を少しも良くしない,付加価値の低い活動です。これらをすることで,社会全体の生産性はますます低下していきます。そして日本全体が不幸になる考え方です。

実際には,税などの面で社会全体に依存をしながら,社会全体への貢献度は他の誰よりも低い,その上自分達さえ良ければいい,という考え方自体どうなのかと思います。

 

極端な節約術を唯一薦められる人たち

以上のように過度な節約術等はおススメできるものではないですが,唯一薦められる相手を考えてみます。

その範囲はとても狭いです。ここまで読めば大体分かると思いますが,それは『本業で何をやっても収入に結び付けられそうにない人』『本業の収入が少なすぎて,日常生活もままならない人』です。

節約術で得られるリターンは,その努力に比して小さいです。しかし,それ以上に本業で稼げないのであれば仕方がありません,節約したりポイ活したり「せどり」でもするしかないかもしれません。

 

しかし繰り返しになりますが,これらの人たち以外で,積極的に自己の首を絞める節約塾に執着する理由が良く分からないですし,それよりアグレッシブに投資→成長→リターンの好循環を回すことで結果的に幸福に近づくのではないかと思います。

まとめ

 今回は,近年巷で話題の節約塾と資産形成術に対して思う,全体的な考え方について記事にしました。社会全体がこのようなデフレ的な考え方から抜け出して,好循環かつ今の充実させるような方向に向かってくれると良いな、と思います。以上,最後まで読んでいただきありがとうございました。