テレビなどを見ていて,内容がつまらないので文句をいっていると,隣で一緒に一緒にいていた人から『嫌なら観なければ?』というようなことを言われてイラっとしたことはないでしょうか?イラっとした上に何も言い返せず悔しい思いをしたことはないでしょうか?
またモラル違反の番組や動画をアップした番組作成者あるいは動画投稿者が批判されたときに,『嫌なら観なければいい』と開き直るのを見聞きしたことはないでしょうか?。
今回はそんなイラっとする『嫌なら観るな』への対処法について考えてみたいと思います。
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『嫌なら観るな』への対処のポイント
『嫌なら観るな』が発動する前には,必ずなんかのメディアを視聴していて,そのコンテンツを『批判』しているはずです。
ここで,そのコンテンツ批判に正当性があるか,さらに『嫌なら観るな』を撃退できるかのポイントが次の2つだと思っています。
そのコンテンツを観る必然性があるか?他に選択肢がないか?
そのコンテンツへの批判が個人的な好みに因るものなのか?客観的に有害だからか?!
ポイント①:観る必然性があるか?(〇)他に選択肢がないか?(×)
これはテレビをつけたら,たまたまその番組(コンテンツ)がやっていたのか?あるいは,自分で検索などして見に行ったのか?の違いです。
あるいは,そのコンテンツを提供しているのが,テレビ番組のような公共性の高いメディアか?インターネット動画のような自分で情報を取りに行くタイプのメディアか?の違いです。
公共性が高いメディアであるほどコンテンツへの批判に説得力がありますが,ネット動画のように自分で勝手に見つけた場合は説得力がなくなってきます。
このポイントについては,後で具体例を見ていきます。
ポイント②:その愚痴が個人的な好みなのか?(〇)自分以外の多数に有害か?(×)
こちらのポイントの方がより重要かもしれません。要は,そのコンテンツにより損をするのが,文句を言っている本人か,広く一般に有害かどうかということです。
まず単に『個人的な好みが合わない』で文句を言った結果,『嫌なら観るな』と言われてもしょうがない場合もあります。一方,皆にとって迷惑なコンテンツだから文句を言っているのに,『嫌なら観るな』といっても的外れです。「自分の好き嫌いではなく,皆にとって有害だと言ってるんだけど・・・」となります。『(お前が)見るな』という発言そのものが,もはや的外れとなります。
ただこれは,ポイント①との兼ね合いとなる場合もあるので,ポイントの組み合わせを見ていきます。
それぞれのポイントの判定方法と組合わせ
まず,ポイント①,②の全ての組み合わせを見て行きます。
ケースA(ポイント①:〇 ポイント②:〇):自分が選んで見に行くコンテンツ(ネット動画など)に対して,自分の好みに合わないから文句を言う
ケースB(ポイント①:〇 ポイント②:×):自分が選んで見に行くコンテンツ(ネット動画など)だが,一般に広く有害なので文句を言う
ケースC(ポイント①:× ポイント②:〇):公共的なメディアのコンテンツ(テレビなど)を見て自分の好みに合わないから文句を言う
ケースD(ポイント①:× ポイント②:×):公共的なメディアのコンテンツ(テレビなど)でに一般に広く有害なコンテンツを垂れ流しているので文句を言う
Dの場合は,明らかにそのコンテンツは批判されてしかるべきで,「嫌なら観るな」な正当性はないです。
Bの場合も,自分ではなく他人の不利益について文句を言っているので,「嫌なら観るな」と言われても,的外れです。
ですので,BDの場合は,「いや,自分のことではなくて~」と簡単に対処することがでます。
Cは少し微妙ですが,「嫌なら観るな」と言われても,「これしか番組やってないんだから仕方ない」など言い返しようがあります。
Aは,「嫌なら観るな!」と言われも,何も言い返せません。。
以上をまとめると,ポイント②が×(コンテンツが皆にとって有害と認められる)の場合(ケースBD)は容易に「嫌なら観るな」を撃退できることになります。最初に「このポイント②の方が重要」といったのは,このためです。
『嫌なら観るな』への対処の具体例
それでは具体例を見て行きます。
例①:ネットの煽りコンテンツに文句を言った場合
モラル違反ぎりぎりの番組や動画をアップした番組作成者あるいは動画投稿者が批判されたときに,『嫌なら観なければいい』と開き直る→『嫌なら観るな』と言われた
これは『B,D』に相当します。まずは,テレビ番組などの公共の電波を使った場合は先ほどの組み合わせでいうとDに該当します。この場合,これは言うまでもなくNGです。
有害なコンテンツでもネット動画であればある程度許されるような雰囲気は以前はありましたが,最近では厳しくなってきています。Youtubeなどでもアカウント停止になったりするようです。この意味では,Bに場合についても,だんだんとNGになってきています。全体の利益を損なうことから批判しているので,そもそも『嫌なら観るな』が的外れなのには言うまでもないですが,このようなコンテンツの正当化はどのような形態であろうと難しくなってきていると言えます。
煽りコンテンツへの文句は,個人の好みではなく,公共への害を考えてのこと
例②
夜な夜なネット動画を見ていてつまらなかったので,翌日家族に『つまらなかった』と感想を言った→『嫌なら観るな』と言われた
これは,『A』に該当します。自分で勝手にコンテンツを見つけてきて,自分の好き嫌いで批判したら「嫌なら観るな」と言われても仕方がないという話です。この場合は,ヘタに言い訳はしないで「あんなのもう観る訳ないじゃん」などと返すのが無難です。
見なくてもいいコンテンツを見つけてきて文句を言えば撃退されてしまう
例③
『夕食のゴールデンタイムにテレビ番組のバラエティでも見ようとしたら,その時間に唯一やっているバラエティ番組がもの凄くつまらなかったので文句を言った』→『嫌なら観るな』と言われた
これは上記の『C』に該当するケースで,意外と判断の難しいケースです。
単に自分の価値観ではつまらなくても,これを楽しむ人がいるから放送している訳で全否定はできないですし,また人を傷つけている訳ではありません。
ただ,ゴールデンタイムに楽しい番組があるに違いないと期待するのは当然のことで,唯一のバラエティ番組のコンテンツの質が著しく低かったら,「この時間に唯一やっている番組がこのクオリティってありえないでしょ?」となると思います。
つまり「嫌なら観るな」と言われた場合の対処としては,コンテンツ批判が自分自身の感想ではなくて,テレビ番組の有りようを批判している体にしてしまいます。
こうすることで,「嫌なら観るな」に対して「いやいや,自分の個人の見解を言っているんではなくて,この時間に唯一やっているバラエティがこのクオリティってありえないでしょ?(と言っているだけ)」と切り返すことができます。
”めんどくさいやつ”になってしまうことには注意しながら,難しいケースCでの対応事例を挙げさせて頂きました。
他に選択肢がないことを強調することで,「嫌なら観るな」を撃退できる
まとめ
今回は言われてイラっとする『嫌なら観るな』への対処法について考えてみました。どんな場合も,A~Dの4つのケースに分類できて,いずれも対処することができます。言われて何も言い返せなくて悔しい思いをする方もいろと思いますので,参考になれば幸いです。